飲食店でよくあるクレームと対応方法

飲食店などの接客業で避けて通ることができないクレーム内容やそれらの対応方法について知っておきましょう。

クレームとは

英単語の意味でいうクレームは請求や要求です。日本では製品やサービスに不具合や不足、問題点の改善要求や苦情のことをさし、それらは騒音などの公害といった社会の側と企業側との間のトラブルでも発生するものです。飲食店においてのクレームでは、料理やサービスに対するものが多くみられます。

また日本では、しつこく事実無根のクレームをつけたり、言いがかりと思われるようなクレームをつけたりする消費者のことのみをクレーマーということもあります。最近では損害賠償請求やごり押しなどによる不当な強迫要求や請求の意味で用いられる場合もあり、悪質なクレーマーによって、説教型や謝罪要求型、

暴言型、暴行型のものが増加しており、もはやクレームという範囲を超えるようなものまでみられることもあります。

クレーム対応の重要性

お客様からのクレームにどう対応するかは店舗の信用そのものを左右するものともいえます。そのため、誠実にクレーム対応をおこなうことで飲食店全体の質の向上につながり、結果的に顧客の増加が期待できるでしょう。

一方で不適切なクレーム対応をすれば、お客さんの満足度が低下し、飲食店の評判も悪くなってしまう可能性があるのです。

またクレーム対応には大きな時間を割くこととなるだけでなく、ストレスが溜まるものですが、一方でクレームが商品やサービスの質の向上に役立つからです。クレームのなかには悪質で理不尽な内容のものもありますが、多くは飲食店に対して改善を求め、よりよくなるための意見と考えることが重要なのです。

クレームに対し、適切な対応をすることで顧客の満足度は上がり、リピーターが増えることにつながります。適切な対応が出来なかった場合は悪評につながってしまうことになります。近年は飲食店の口コミサイトやSNSを利用する人も多く悪い情報はあっという間に拡散されてしまいます。

クレームには迅速に対応することを心がけましょう。

クレームの基本的な対応方法

対応が適切でないと、店の評判を損ない、経営に大きな悪影響が及ぶ可能性もあります。飲食店でクレーム対応をする際の基本姿勢と正しい手順を紹介します。

①まずは、謝罪

はじめに、不快な思いをさせたことに対しての謝罪をします。クレーム対応の最初のコンタクトとなるため、表情や視線態度や言葉遣いに十分気をつけ、丁寧な対応を心がけましょう。

②相手の話をしっかりと聞く

クレームを受けたら、まずは相手の話とクレームの内容をよく聞くことが重要です。クレームの原因となったことと、相手がどのような気持ちになっているのかを把握します。話の内容を繰り返しながら、相づちをうちながら、真摯に話を聞くことが大切です。作業の途中の場合は仕事の手を止めて、しっかりと聞きましょう。

③相手に寄り添い、謝罪と改善・解決策に向けて対応する

クレームの内容に基づき、店舗側に非がある場合には誠心誠意の丁寧な謝罪をします。その後は改善と解決に向けて交換や返金といった対応方法を提示します。謝罪を受け入れてもらえない場合は当然のこと、問題を解決できた場合でも責任者への速やかな報告も忘れてはいけません。

④ご意見(クレーム)に対して感謝の気持ちを伝える

お客様からのクレームは、商品やサービスの品質向上につながる貴重なご意見でもあります。最後に改めてご迷惑をおかけしたことに対して謝罪するとともに、ご意見をいただいたことへの感謝の気持ちを伝え、最終的に店先までお送りすることが好ましい対応といえます。

クレームが起こらないように緊張感を持って取り組むことはもちろんのこと、クレーム対応は、今後の経営が左右される可能性もある重要度が高いものと捉えクレーム発生時の対応について経営者だけでなく、スタッフ全員で共有しておくことが重要です。以上の基本をふまえた上で、飲食店でよくあるクレームとその対応方法を考えます。

飲食店でよくあるクレームとその対応方法

日本労働組合総連合会によると飲食店を含む接客業で働く約半数がクレームを受けた経験があるという調査結果があります。飲食店を運営していく上で、万全を期していたとしても、クレームの発生をゼロにすることは難しいことがわかります。発生したクレームに対して適切に対応するために、どのようなクレームが発生しているのかを把握しておく必要があります。そのため、あらかじめ飲食店でよくあるクレームの内容について知っておきましょう。

料理の味に関して

味の好みや味に対するこだわりは人によって違いがあるため、発生してしまう可能性はゼロではないクレームといえます。味に対するクレームが多い場合には、複数の人が料理の味に違和感を感じているということになるため、味付けの見直しをする必要があります。

【対応方法】

味の感じ方は人それぞれですので、料理の品質自体に問題がない場合には、貴重な意見として受け止めて対応するのが最善策です。ご意見をありがとうございます、今後のメニューの参考にさせていただきます、などと伝えましょう。

サービス・接客に関して

スタッフのの接客態度に対するクレームで、飲食店のジャンルやターゲットによって求められる接客の質は異なりますが、あまりにも接客がなっていない場合、どういった店舗でもクレームに発展してしまう可能性があることを覚えておきましょう。

【対応方法】

飲食店に寄せられるクレームの上位を占めます。飲食店の雰囲気や客層によって求められる接客の質は異なりますが、あまりにも接客がなっていないと、どういった店舗でもクレームに発展してしまう可能性があります。これに関しては、不快な思いをさせたことに対してすぐに謝罪し、スタッフ間で共有し、今後の接客に生かす努力をしましょう。またクレームを受けたスタッフの話も聞き、ケアをしながら教育をしっかりとおこなうことに限ります。

異物混入

調理中や配膳の途中に、髪の毛や虫などの異物が料理に混入することで生じるクレームは飲食店特有といえます。これらは、SNSなどに画像付きでアップされ、拡散されることもあり、店舗の評判に大きな影響を与えるクレームでもあります。厨房の清掃、スタッフの帽子の着用などに十分注意しましょう。

【対応方法】

調理中や配膳の途中で髪の毛や袋の破片、小さな虫などが混入したためにクレームには、迅速な対応をこころがけましょう。ていねいな謝罪とともに異物が入っていた料理は下げて、すぐに代わりの料理を用意するのが最善の対応方法です。

待ち時間に関して

飲食店では、入店の際、オーダーをする際、料理が提供されるまで、といったようにさまざまな場面で待つことを要される場合があります。混雑時には、席が空くまで30分以上待つこともあるでしょう。オーダーをとってもらいたいときにスタッフがなかなかテーブルに来てくれないこともあります。そして料理がテーブルまで運ばれるまでの時間も待ち時間に入ります。それらひとつひとつは、時間が長くなればなるほどクレームにつながりやすいといえます。

【対応方法】

待たせたことへの謝罪をおこない、今後は同様のことが発生しないように対策を取ることを伝えます。対策としては、注文用タブレットを導入する、券売機を導入するなど、料理提供以外の待ち時間をなるべく減らす取り組みも効果的です。また発生したクレームにどう対応するかも大事ですが、先を見せることを意識し、待ち時間がどれくらいになりそうなのか、店内の状況をあらかじめ伝えておくことも心がけるといいかもしれません。

クレーム対応時の注意点とまとめ

飲食店のクレーム対応でやってはいけない注意点があります。以下に気を付けて真摯な対応をするようにしましょう。

相手の怒りを増幅させるような言動をしないこと

どんなクレームにおいても、相手の怒りを煽ることはやらないようにきをつけなければなりません。それらの言動が店舗の評判そのものに直結する可能性があるからです。ていねいな言葉を使い、相づちには、はい、と答えるようにします。また、担当ではないのでわからない、本社に連絡してください、などといって対応をたらい回しにしないこと、そういう決まりです、そこに書いてあります、などと店舗のルールを押し付けることとも避けたほうがいいでしょう。

相手の間違いを指摘しない

誤解や間違いによるクレームに対しても、ストレートに指摘することで相手が感情的になってしまうことが考えられます。またクレームを受けている途中で疑問点があったとしても相手の話を遮ることなく、最後まで言い分を聞くことが重要です。反論や言い訳はかえって、話をこじらせてしまう場合があるからです。

上記の注意点をには気を付ける必要がありますが、相手が怒っているからといって、全面的な責任をとるようなクレームの対応は好ましくありません。

中には悪質なクレーマーもいて、実際には店舗側に非がないことでも認めてしまうことになるからです。このような事態を避けるためにも、クレームを受けた際には、相手の話をじっくりと聞き、事実関係を見極めたうえで、適切な対応をとることが望ましいと考えられます。

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