飲食店の雰囲気をよくする照明テクニック

照明によって雰囲気が大きく変わる?!飲食店で照明をうまく使うテクニックを紹介します。

飲食店にとっての照明

店舗照明とは、一般的に店舗における照明を指します。室内を明るく照らすことが最大の役割ですが、商品や店舗を演出する上で重要な役割を持ちます。特に飲食店にとっての照明は、雰囲気を作り出したり、料理をおいしくみせるためのデザインのひとつのアイテムとして重要視されているものです。店舗や商品のグレード感をあげたり、魅力を高めたり、購買意欲を盛り上げるなどの効果で売上にも大きな影響を与えるものです。店舗における照明計画では照明器具のデザインだけでなく、明るさ、光の色、内装材の反射などに対する総合的な検討・考慮が必要となり、照明計画を専門とする照明デザイナーも存在します。

色温度とは

照明にこだわるうえで知っておきたい言葉に色温度があります。色温度とは、光の色を表す尺度のことで、単位はK(ケルビン)となります。光の波長を表すナノメートルや、照度を表すルクスなどとは別のものです。洋服を購入したみたら、お店で見たときと家で見たときと色のイメージが違うように感じる、などがよい例ですが、これが照明の色温度の違いによるものといえます。このように色温度は、洋服の色だけでなく、料理の見え方にまでも影響を与える要素といえます。

ケルビンの数値が低いものは暖かみのある色という印象で、ろうそくの火や白熱電球、夕陽や朝日などは2000~3000Kといわれています。昼間の太陽光が5000K、白昼色の蛍光灯が5500K、昼光色といわれる蛍光灯は6500K程度となり、ケルビンの数値が高ければ涼しげな色の光となります。室内照明として参考にする場合、オフィスでは5500K、薬局などでは6500Kが一般的とされているようです。色温度が低い暖かみのある光は、人をリラックスさせる効果があります。とくに、夕陽のような赤みのある暖かい色はリラックス効果が高いと言われています。

そして、暖かみのある色は料理をより美味しそうに見せ、食器やカトラリーを美しく見せる効果もあります。特に白熱電球の光で低い位置から食卓を照らすと、料理に綺麗な陰影をつけて盛り付けや食材の色をより美しく見せてくれると言われています。

照明の種類

そして照明には色温度だけでなくさまざまな照明器具の種類があることを知っておきましょう。店舗で使用される代表的なタイプを紹介します。

ペンダントライト

天井から吊り下げられるタイプの照明器具です。非常に多くのデザインがあり、店舗に合わせた空間のアクセントとして多く使用されています。

ダウンライト

近年は一般家庭でも見られるようになった天井埋め込み式の照明器具です。配置の自由度が高く、目立ちにくいため、メイン照明としても間接照明としても、幅広い活用法があります。

スポットライト

光を一箇所に集中して当てることができ、ダイナミックな照明演出が可能です。特に、カウンターやテーブル席など、特定のエリアを強調したい場合に適しています。

ブラケットライト

壁に取り付けるタイプの小型の照明器具です。間接照明として使うことで、ムーディーな空間を演出することができます。

シャンデリア

豪華でエレガントな雰囲気を演出することができる照明器具です。特に、高級レストランやホテルのダイニングルームなどで使用されることが多く、存在感があります。

スタンドライト

床置き型の照明器具で、照明範囲を広く取ることができ、ダイニングテーブルやソファなど、座る場所に直接設置することが多く、柔らかい光を放つことを得意とし、居心地の良い空間を演出するのに最適です。

上記のほかにも、フットライトやテーブルランプなどを、インテリアの一部として配置する場合もあります。

店舗照明に欠かせないライティングテクニックとは

間接照明や、内装材の反射率などを考慮することで照明をより効果的に演出ができるライティングテクニックがあります。

内装の色や素材とのバランス

照明を取り付ける際に意識しておくべきは、内装です。照明は店内空間を構成する要素の1つであるため、照明だけを単独で考えてしまうと全体的にまとまりを感じられなくなってしまいます。同じ照明器具でも壁や床、天井などのデザインや色、素材によって、印象は大きく変わってきます。

内装材の反射率を考慮する

床や壁、天井などの内装は素材によって光の反射率が異なります。大理石や白い壁紙、ガラスなどは光を反射しやすく、明るく開放感のある空間づくりが可能となります。一方で、木材や畳、塗り壁などは光の反射率が比較的低いという特徴があります。内装材に合わせて照明の明るさを調整するといいでしょう。

空間のイメージと合わせる

照明器具は店内を明るく照らすことだけが目的ではなく、インテリアとしての効果も兼ね備えています。そのため、照明器具のデザインや素材を店舗のイメージや他のインテリアとの相性を考慮して選ぶことがポイントです。

間接照明を使う

照明を天井や壁に当て、反射した光を使う間接照明は、簡単に雰囲気をだせる照明器具であり非常によく使われる照明テクニックです。直接照明に比べて柔らかく穏やかな光になり、バーやレストラン、エステサロンなど、リラックスできるような空間で効果を発揮します。

飲食店の雰囲気をよくする照明テクニック

店舗の雰囲気だけでなく、料理がおいしそうにみえるために飲食店では、照明が非常に重要な役割をはたします。飲食店に適した照明テクニックを解説するので参考にしてみてください。

客席

色温度が低い暖かみのある光は、リラックスできる効果が高いといわれています。そして、暖かみのある色は料理をより美味しそうに見せ、食器やカトラリーを美しく見せる効果もあります。特に白熱電球の光で低い位置から食卓を照らすと、料理に綺麗な陰影をつけて盛り付けや食材の色をより美しく見せることが可能です。

そのため、飲食店の照明テクニックでは、まず色温度を意識して使い分けることで料理を青白く見せないということを大事にしましょう。

色温度によって料理はそれぞれ以下のように演出されます。

  • 色温度が高い : 料理や食器が青白く見える
  • 色温度が低い : 料理がオレンジ色で美味しそうに見える

客席

飲食店の客席では暖色系の照明で色温度を低く保つことがひとつのテクニックといえます。リラックスできる雰囲気のよい空間で、料理を美しくみせることで、より美味しく感じてもらうことが可能となります。料理を美味しそうに見せ、なおかつリラックス空間を演出できるのは、2000K~3000Kの色温度がベストです。

照明の選び方を間違えると、美味しくないように見えてしまい、十分な効果を発揮できなくなってしまいます。近年は、SNSに料理の画像をアップする人も増えたことから、それらを通して集客につながることも増えてきています。照明に気を遣い、おいしそうにみせる効果は無視することはできないのです。

厨房

会計をするレジ周りや厨房では集中力の高まる色温度の高い照明を選ぶ必要があります。客席より高い4000Kから5000K程度に設定することで、会計ミスや調理時のミスを防ぐことにつながります。

看板

一般的に看板に適した色温度は、6500Kと高めですが、これは青白い光は色の再現性が高いという理由があります。飲食店の看板では店舗のコンセプトに合わせて証明を決めることがポイントとなります。電球色の看板では、落ち着いた雰囲気や高級感、和の趣などを演出することもできます。

暗すぎの照明は注意

落ち着いた雰囲気を演出したいからといって、あまりに暗すぎる照明では風営法の対象となる場合があります。飲食店の客席の照明が10lux以下になると、風営法の対象とされてしまうため注意が必要です。

まとめ

飲食店において照明は、雰囲気作りや料理の魅力をより引き出すために欠かせないツールです。内装工事の段階から照明計画も同時に進めておくと、より店舗のコンセプトにマッチする照明を選びやすくなるでしょう。自分の店舗にもっともふさわしい照明器具や演出方法を見つけてみてください。

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